脆さ、しなやかさ

脆さは変化に弱い。想定外に対応することが難しいように思います。現代社会というのは、一見堅牢に見えますが、実際は脆いのではないでしょうか。東日本大震災の際に、津波は堤防を簡単に乗り越えてしまいました。2019年の台風も同じように堤防が決壊し、川が増水してしまいました。人間の理論というのは、机上の上では完璧ですが、実際の現場では持ちこたえることができるのでしょうか。

流れ橋という技術があります。これは橋を固定する橋脚と流れることを想定して固定されていない橋桁によってできています。洪水の際は、固定されていない橋桁が流されることによって橋の土台である橋脚を守ることができます。これによって橋脚は流されず、残された橋脚に橋桁を架けることによって簡単に橋を直すことができます。

 

自然災害がよく起こる日本ならではの知恵ではないでしょうか。自然や災害、想定外のことに対して力技で抑え込もうとはせず、自然と上手に付き合う。

このようなしなやかさが大切なのではないでしょうか。